「子供連れの家族キャンプでおすすめはどこですか?」と聞かれれば、自信を持ってこのキャンプ場をおすすめします。
今回紹介するキャンプ場は山口市にある「十種ヶ峰(とくさがみね)ウッドパークオートキャンプ場」です。
何故、十種ヶ峰ウッドパークオートキャンプ場が子供連れキャンプにおすすめなのか?
理由は単純明快、子供をターゲットにした施設が多数存在するからです。
そんな施設をざっくりと紹介します。
- ターザンの森…森を開拓して作られた遊具施設
- わんぱく広場…芝そり(芝すべり)遊びが可能
- 多目的広場…名前の通りの広場。売店にて子供が遊べる販売物を多数品揃え
- ミニSLが運行…キャンプ場利用者は無料で利用可能
1つのキャンプ場の中に、これだけの子供向け施設を取り揃えたキャンプ場は県内では他に見当たりません。
施設が多いだけに対象年齢は幅広く、2歳〜15歳くらいまでのお子さんであれば、どこかしらの施設で遊んでくれることでしょう。
子供向け施設に目がいきがちですが、「肝心のキャンプサイトや周辺設備はどうなの?」といった方々もご安心を。
もちろん、その他のメリット・デメリットにもしっかりと触れていきますので、最後までしっかりと読んでいって下さい。
高いが納得もできる料金設定
マイナスイメージからのスタートとなりますが…利用料金を紹介します。
宿泊 | デイキャンプ | |
---|---|---|
オートサイト | 5200円 | 2090円 |
フリーサイト | 2090円 | 2090円 |
バンガローハット | 6500円 | 不可 |
パオ | 10500円 | 不可 |
ケビンA | 13200円 | 不可 |
ケビンB | 11500円 | 不可 |
県内のキャンプ場の中では利用料金の高さはトップクラスです。
とは言え、これから紹介する数々のメリットが込みになった価格なので、筆者としては決して高過ぎるとは思いません。
人数での料金変化もないので、こういった所からも子供連れでの利用にぴったりと言えるでしょう。
ゴミの引き取りが無料
キャンプで大変なことのひとつとして、「後片付け・撤収」が上位にランクインすることでしょう。
中でも焚き火の燃えカス・消し炭、空き缶、生ゴミ、燃えないゴミなどをまとめて持ち帰り、自宅で分別して捨てるなんて考えただけで億劫な作業です。
十種ヶ峰ウッドパークオートキャンプ場では、分別することで管理棟横のゴミ捨て場にて無料で引き取ってもらえます。
ゴミ捨て場はしっかりと管理されており、綺麗な状態を保たれていたので、気持ち良く利用出来ること間違い無しです。
温水シャワーも無料にて使い放題
ゴミの引き取りに続いて、温水シャワーの利用も無料です。
回数が定められている訳ではなく、「自由に使って下さい」と太っ腹な対応です
シャワー室はもちろんですが、隣接するトイレも清掃が徹底されており、綺麗に管理されていたことも補足しておきます。
開設時期や定休日に注意
公式ホームページにも記載されていますが、十種ヶ峰ウッドパークオートキャンプ場は開設時期や定休日があります。
- 開設時期:3月〜11月末(冬季休業)
- 定休日:毎週火曜日
- 受付時間:8:00〜17:00
- チェックイン:14:00〜16:30(遅くなる場合は要連絡)
- チェックアウト:翌日の8:00〜12:00
定休日の火曜日の宿泊以外に、月曜日から火曜日にかけての宿泊も不可との事でしたので注意が必要です。
宿泊利用の場合、チェックアウトは12:00とゆっくり出来るのが嬉しいポイントと言えるのでは無いでしょうか。
キャンプサイトの延長料金は200円/1時間と安価なので、思い切って更にゆっくりするのもおすすめです。
別の注意事項の一つとして、地面を保護するために、焚き火台は地面から30cm以上離れている物という独自の決まりもあります。
一般的な焚き火台は利用できないので、留意してください。
キャンプサイトはオートサイトがメイン
場内ではオートサイトAとオートサイトBという名称で分けられていますが、サイトの大きさ等に変化は無く、駐車場込みで約8×8mの全51区画となります。
各サイト専用の駐車場(1台分)に加えて立水栓、AC電源(3口)有り。
注意点としては、定員が5人と決まっています。
駐車場はアスファルトですが、サイトは芝生張りなので、小さなお子さんがサイト内を走り回っても安心して見守ることが出来るでしょう。
家族向けのキャンプ場だけあり、トイレと炊事棟の近い場所が人気だそうですが、その周辺サイトの駐車スペースは急なスロープがあり、ファミリーカーの高さではエアロを擦る事があるかもしれません。
十種ヶ峰ウッドパークオートキャンプ場のメインと言えるオートサイトですが、悪い言い方をしてしまうと、高規格のキャンプ場としては特筆するほど良い点を挙げ辛い至って普通のオートサイトとなります。
不便な点が多過ぎるフリーサイト
全51区画もあるオートサイトとは打って変わり、フリーサイトは少々手狭で、メインで運営している設備ではないように見えました。
公式ホームページでは「6張り程度」との記載があることからも納得してもらえることでしょう。
オートサイトと違い割安ですが、安いのにもやはり理由があります。
- 炊事場はBBQ用の施設を利用(徒歩1分)
- トイレはパオ・バンガローハットの施設を利用(徒歩3〜4分)
- 周囲は木々に囲まれており、朝〜昼過ぎまで日当たりが悪い
- 近くに駐車場があるものの、車の乗り入れは不可
このように不便な点が多過ぎます。
これに加えて、フリーサイトであるものの、定員が5人(デイキャンプでは8人)と決まっており、窮屈さを感じずにはいられません。
筆者が特に大きいと感じたデメリットとして、トレイが遠いことに加えて行きは登り坂です。
トイレへ行く為に、夜中の真っ暗な中で登り坂を歩くのは危ないですし、ましてや子供連れには到底オススメできるサイトではありません。
屋内で宿泊する選択が4つ
雑魚寝スタイルのバンガローハットとパオ
十種ヶ峰ウッドパークオートキャンプ場で魅力を感じる設備の一つがバンガローハットとパオではないでしょうか。
見た目は違いますが、共通して設備は以下のようになっています。
- 駐車スペース(1台)
- マット(就寝用)
- 冷暖房設備
- テーブル、椅子(屋外管理)
- Wi-Fi
- トイレなし
- 調理器具なし
「寝る事ができる最低限」といった設備で、基本的には屋外でアウトドアをしながら過ごす事を前程としているように見えます。
バンガローハットとパオの違いとしては以下があります。
人数 | 毛布 | 共同トイレ | 炊事棟 | スカイライト | |
---|---|---|---|---|---|
バンガローハット | 5人 | あり | 徒歩1〜2分 | 徒歩4〜5分 | なし |
パオ | 10人 | なし | 直近 | 徒歩3〜4分 | あり |
まず双方ともに炊事棟が遠く、坂道なので歩くには少々面倒な距離です。
また共同トイレに照明がありますが、あまり明るくはなく、夜に利用するにはやや怖い雰囲気でした。
中の設備に目を向けるとバンガローハットは寝るだけですが毛布付き。
パオは収容人数が多い分、遊べるスペースもあり、といったイメージでしょうか。
パオは収容人数が多いぶん、料金も高いですが、スカイライトもあり、夜には屋根から星空を見る事もできます。
注意してほしい点として、整備されたであろうパオと、明らかに老朽化が進んだパオの見た目の差が激しい点(肝心のスカイライトが汚れていたり)についてはかなり気になりました。
設備の充実したケビンが2種類
2棟と少数ですが、ケビンもあり、ケビンA、ケビンBという名称です。
2棟の共通した設備は以下のようになっています。
- 駐車スペース(1台)
- 台所・調理用具・食器
- トイレ
- 寝具(2段ベッド)
- エアコン
- Wi-Fi
バンガローハット、パオに比べてしっかりと居住空間となっているケビンなので、キッチン、就寝スペースまできちんと整っています。
2棟の違いは以下のようになっており、設備的にはケビンAの方が充実しています。
人数 | シャワー | コンロ | 冷蔵庫 | 屋外テーブル | ソファーベッド | |
---|---|---|---|---|---|---|
ケビンA | 5人 | あり | ガス | 一般 | あり | あり |
ケビンB | 4人 | なし | 電気 | 小型 | なし | なし |
ケビンAの方が充実しているのは事実ですが、人数以外の大きな違いというとシャワーがあるか否かの違いなので、基本的には利用人数に合わせて利用すれば快適に過ごせそうです。
遊び場がとにかく豊富
利用料金・各サイトの紹介とマイナス面も多く紹介してきましたが、ここからが十種ヶ峰ウッドパークオートキャンプ場の真髄です。
冒頭にて紹介した子供をターゲットにした施設の詳細な解説に入っていきましょう。
自然を活かしたアスレチック ターザンの森
森を開拓して作られた、まさに「ターザンの森」という名前に相応しい遊具施設となります。
山の傾斜に沿って様々な遊具が設置されており、お子さんが見ただけで大はしゃぎすること間違いなしです。
設置されている遊具の一部を紹介しましょう。
- 木製ブランコ
- ハンモック
- ターザンロープ
- クライミング
ターザンの森は広く、上記の遊具が設置されている箇所までは山を多少登る必要があります。
遊具施設の難易度からも対象年齢は小学生〜中学生くらいまでといったところでしょうか。
開拓されているとは言え、あくまで森の中なので小さなお子さんを1人で入らせることの無い様、気を付けましょう。
夏場は虫対策が必須となりますとなりますので、お忘れなく(キャンプ場内売店にて販売有り)
傾斜を活かして遊ぶ わんぱく広場
場内の坂を利用した芝そり(芝すべり)スポットです。
キャンプ場内にあるからといって、おまけ程度の設備ではありません。
大型の公園などにある芝そり場がそのまま再現されています。
対象年齢は親御さんと一緒に滑れる2歳頃〜小学生くらいまでが大喜びで楽しむことでしょう。
そりは3時間300円でレンタルも可能です
フラットで利用しやすい 多目的広場
せっかく外に出てきたなら、広い場所でお子さんと遊んであげたいことでしょう。
そんな時に役立つのが、こちらの多目的広場です。
悪く言えば「何も無いただの広場」ですが、外遊び出来る道具(ボールやバドミントンなど)を持ってくることで思いっきり遊ぶ事ができます。
広場の外周は木が植えられているので、遊具が飛んで他人のキャンプサイトに入ってしまうという事もありません。
土日祝日はミニSLが運行
キャンプ場がある山口市阿東内をSLやまぐち号が走っていることから、隣接するスキー場にてミニSLが運行されています。
運行は土日限定ではあるものの、キャンプ場利用者は無料乗車券を貰うことが可能です。
筆者が訪れたのは平日だった為、運行している様子を見ることが出来なかったのが心残りでした。
こちらの施設は、親御さんと一緒に乗車出来る2歳頃〜小学生くらいまでが対象年齢といったところでしょうか。
親目線からしても子供と一緒に乗車し、記念撮影するだけで良い思い出になることは想像に容易いです。
高規格ならではの品揃え!家族全員が喜ぶ売店
最後に管理棟内の売店について紹介しますが、これがまた「考え抜かれているな」と思うほどの素晴らしい品揃えでした。
- 虫除けスプレー・殺虫剤(ターザンの森向け)
- バドミントン・フライングディスク・水鉄砲など(多目的広場向け)
- 花火(場内は手持ち花火可)
- 薪・炭(珍しいスェーデントーチも)
- ビール・アイス・お菓子(言うまでもなくみんな大好き)
挙げ出すとキリが無いほど、充実の品揃えで、ここまで子供向けの商品(遊び道具)を取り揃えているキャンプ場は見たことがありません。
更に、子供向けの商品だけでなく、アルコール類の取り扱いをしてくれているところも筆者としてはかなり高ポイントでした。
受付をする際は、お子さんと一緒に販売している商品を是非確認してみて下さい。
魅力が多いにも関わらず、認知度低めの穴場
お子さんのいる人なら、十種ヶ峰ウッドパークオートキャンプ場に興味を持った方も多いのでは無いでしょうか?
筆者自身も「次回は必ず我が子と訪れよう!」と意気込み、スタッフの方に繁忙期の利用状況などを確認しました。
「GWやお盆時期であれば、予約でいっぱいになるが他の日に関しては、満員という状況は少ない」との返答でした。
このキャンプブームの中で、こんなに魅力的なキャンプ場の利用者が何故少ないのか…理由は定かでは無いですが、スタッフの方の口調からも穴場なキャンプ場と紹介して間違いないでしょう。
せっかく自然に触れ合う機会なので、人の少ないキャンプ場を利用したい方には是非おすすめしたいキャンプ場です。
筆者は、友人(既婚・子供有り)と2人で十種ヶ峰ウッドパークオートキャンプ場を訪れたのですが、終始「子供連れてきたいね!」と言い合いながらキャンプを楽しみました。
「子供が親と喜んで出掛けてくれる期間は短い」ということは世間一般的にも言われることですし、自分自身も我が子との楽しい思い出をたくさん作れる様、次回の利用を心に決めて、キャンプ場を後にしました。
普段は「生粋のソロキャンパー」というキャンプ馬鹿なお父さんも、お子さんとの思い出作りに十種ヶ峰ウッドパークオートキャンプ場の利用を検討してみてはいかがでしょうか。
十種ヶ峰ウッドパークオートキャンプ場データ
キャンプ場タイプ | 林間キャンプ場 |
キャンプサイト | オートサイト フリーサイト ログハウス |
予約 | 要予約 |
料金 | 有料 |
休日 | 火曜日 |
営業期間 | 3~11月 |
トイレ | あり |
水道 | あり |
かまど | あり |
ハンモック | 不可 |
ペット | 可(キャンプサイトのみ) |
アクセス
住所 | 山口県山口市阿東嘉年下1505-1 |
電話番号 | 083-958-0809(十種ヶ峰ウッドパーク) |